「今度は、殺さない。絶対に」
婚約者である王宮騎士団副団長、アルフレートに剣で貫かれ、一度目の人生を終えたエルシア。
次に目を覚ました時、彼女は五年前の「婚約披露パーティ」の日に回帰していた。
(……もう、あんな風に殺されたくない。彼に嫌われて、今度こそ破談にしてみせる!)
エルシアが選んだ生存戦略は、徹底した「沈黙」。
かつて彼を追い詰めた愛の言葉をすべて捨て、人形のように口を閉ざすことで「不気味な令嬢」として嫌われることを画策する。
しかし、アルフレートの反応は予想に反するものだった。
他人の感情が音として流れ込む特異体質を持つ彼にとって、エルシアの「沈黙」はこの世で最も心地よい、癒やしの旋律だったのだ。
「君が、これほどまでに愛おしいとは知らなかった」
突き放せば突き放すほど、アルフレートの執着は狂気的なまでに深まっていく。
金の枷で繋がれ、窓のない部屋に監禁されるエルシア。
さらにアルフレートには、真実を語れば彼女の命を奪うという、神との残酷な呪い(ペナルティ)が課せられていた。
言葉を失った令嬢と、言葉を禁じられた騎士。
二人の「沈黙」が重なり合った時、血塗られた運命の歯車が再び動き出す――。
※本編完結済み。ヤンデレ気味な執着溺愛と、最後には幸せを掴むハッピーエンドをお約束します。