――死にたくなければ強くなれ。たとえ家族を裏切ってでも。
俺は、死ぬために生まれた。
ゲーム『ワールドリング』の世界――そこに語られぬ存在として転生した少年ライルは、主人公である弟レオナルドの“死せる兄”として、物語の始まりと共に命を落とす運命だった。
だが、ライルは抗った。
弟を見捨て、陰に隠れて生き延びることを選んだ。
それでも世界は、彼を殺そうと牙を剥く。
絶望の中で出会った一人の男。
その邂逅が、ライルの運命を変える。
死ぬはずだった少年は、やがて神に背き、世界に反逆する存在となる。
これは、名もなき兄が“英雄”の物語を壊し、自らの物語を紡ぎ直す物語。
世界の敵か、英雄か――
彼はただ、生きたかった。