幼馴染のリナが選定の儀で「聖女」と判明した日、
俺――ユウは「拳撃強化(弱)」なんてしょぼいスキルを授かった。
「一般人は道を空けろ!」「聖女様と関わるな!」
村のお荷物。
聖女と釣り合わない弱者。
そう笑われても、関係ねぇ。
リナは泣きながら言ったんだ。
『絶対に迎えに来て……!』
その言葉だけで十分だ。
俺は弱くても、リナと交わした約束は何より強い。
そして――数年後。
不完全だった俺のスキルが覚醒する。
拳に宿ったのは、
世界の理(ルール)さえ殴り変える反逆の神拳。
守りたいのは世界じゃない。
ただ一人の幼馴染だ。
これは、最弱から始まる
幼馴染を救うための最強成り上がり物語である。