正しく生きること。それは人の世に生きる者にとつてとても大切なことである。
ではその正しさとは誰が決めるのだろうか?
誰かにとって正しいことは他の誰かには間違っているかもしれない。
ならば――そんな正しさなど嗤い飛ばして我が道を行けばいい。
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坂弓市立坂弓高校に通う南方仁吉(みなみかたひとよし)はごく普通の高校生である。少なくとも、彼の認識としては。
しかしある日を境にその認識は変貌する。
始業式の日。ある事情からクラスメイトをストーカーから護衛するという頼まれ事を引き受けてしまったことを機に仁吉の日常は終わりを告げた。
赤い月が夜を染め上げ、怪物を目にする。
そして――白刃が宵闇に舞う。
これはかつて大陸で蔑まれた“鬼”たちの物語。そしてその魂を背負う者たちの物語である。
※平日十二時、土・日・祝の十二時、十七時更新です
※カクヨムでも更新しています。カクヨムのほうはこちらの二話から三話を一話に纏めて投稿しております。
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