「ガルダ領、調整官として赴任せよ」
誰もが左遷だと思った。
人口が半分に減り、田畑は荒れ、前任者と商会が私腹を肥やし続けた
帝国最末端の辺境領地。
だが、赴任初日の夜。
税を納めたいのに受け取ってもらえなかった、と老農夫が訪ねてきた。
ライル・フォン・ヴァルディスは老人を椅子に座らせ、水を出し、帳簿を開く。
「いつから、誰に、どう断られましたか。全部、教えてください」
帳簿を読む。現場を歩く。記録を残す。水路を直す。
前世で管理部門と農地の現場を知るライルは、魔法でも武力でもなく、
「正しい順番で積み上げること」で腐敗した領地を静かに立て直していく。
帳簿は嘘をつかない。
嘘をつくのは、帳簿を書いた人間だ。
左遷に見えた赴任の、その先へ。
転生×内政×隠れ最強。
辺境から始まる、静かな領地再建譚。