「聖母ルチルの加護を受けし本物の聖女は、ここにいる!王女は聖女を騙る大罪人だ!」
――その茶番は、宿敵との再会の合図だった。
時は太照(タイショウ)。東洋と西洋の文化が入り混じるワダツミ帝国で。
一万年前の前世の記憶を持つ少女・六花(リッカ)は、前世の自分が他国でやたらと祀り上げられていたことを知る。しかも自分と同じく、前世の記憶を持ったまま生まれ変わった当時の人間が他にもいるようで、前世から時間も場所も遠く離れた国で、かつての仲間たちと再会する。
とある学校を舞台に、少年少女の青春の影で渦巻く前世の因縁と今世の陰謀。愛した人の記憶を引き継ぐというのは、思わぬ苦悩も生み出すもので……。
※本作は「タイショウ(太照)」という架空の時間軸としており、現実の歴史はただのモデルであり、全くのフィクションです。