田舎町ハナメイで孤児院育ちのクリスティーナ・マドロスは、ダイナーで働きながら独学で魔法と魔道具を学んできた。
古い教科書と生活魔法のラジオ番組を頼りに、魔法薬や魔道具を試作し続けた彼女は、「魔道具師になる」という夢を胸に王都へと旅立つ。
しかし王都では、学歴も爵位もない平民に、魔道具関連の仕事は門前払いだった。
現実の壁に打ちのめされながらも、縁あって貴族のみが通う名門・サンドロペ魔法学校の薬草研究室で、雑用係として働く機会を得る。
そこで出会ったのは、貧乏子爵でありながら研究熱心な学生シリルと、副学長でもあるベルツ教授。
クリスティーナは、田舎で培った実践的な薬草知識と観察力で周囲を驚かせ、次第に研究室に欠かせない存在となっていく。
平民であるがゆえの偏見や、学歴も後ろ盾もないクリスティーナが、名門魔法学校の片隅から未来を切り拓いていく。