令和の世になって二年半くらいが経ったあの日の深夜。
ブラック企業に勤める社畜OL、堀田みかは、十五連勤からの三徹明けで三日半ぶりの自宅へと向かっていた。
そんな中、道端で突如現れた魔法陣に吸い込まれ、貴族邸宅と思わしき場所へと転移してしまう。
そこは異世界の、とある伯爵家。
誰が喚んだかも分からないまま囚われの身となったが間もなく釈放され、
本の虫だったミカは伯爵家の蔵書を読み倒しまくった。
渡り人ならば魔法の素質があるかもしれない。
騎士団長のハコネと、自称『文官みたいなもの』というザコルと共に、どんな力があるのかを探る生活を送ることになる。
どこか社畜シンパシーを感じるザコルを始め、異世界の人々と関わりながら、令和の社畜OLが自分の居場所を模索していく物語。