大学生の相馬透(そうま・とおる)は、Fランク探索者として地味なバイトをしていた。
彼の仕事は、ダンジョン内のモンスターを「掃除」して魔石を回収すること。
スキル『廃棄(ディスポーザル)』によって、彼はあらゆる敵を「ゴミ」と認識し、一瞬で消去できるのだが、本人はそれを「ただの作業」だと思っており、自分の異常な強さに気づいていない。
ある日、透はバイトの帰宅途中、配信中のSランク美少女探索者・如月凛のピンチに遭遇する。
「あ、すいません。そこ通るんで邪魔なゴミどかしますね」
彼が残業を嫌がってボスモンスターを瞬殺したその瞬間、配信を見ていた世界中の視聴者が戦慄した。
「あいつ何者だ!?」
「英雄? いや、あれは――侵略者(インベーダー)だ」
これは、無自覚にダンジョンを蹂躙する青年が、いつの間にか人類最強の称号を得てしまう、勘違い系成り上がり譚。