【最終章更新中】軍事と貿易により栄華を極め、伝統と格式がすべてを支配するノルトハルデン王国。名門ローゼンハイネ家の令嬢エリザベートは、おてんばな性格ゆえに馬車を抜け出し、偶然出会った“民衆歌劇”に心を奪われる。
貴族社会を彩る格式高いオペラと異なり、心のままに歌う民衆歌劇への淡い憧れ。身分ある令嬢にとっては許されぬ想いを胸に、やがて彼女は名門・王立エーレ学院の門をくぐる。
そこで出会ったのは気品をたたえた貴族令嬢クララと、理知を備えた奨学生アルフレート。生まれも価値観も違う三人はやがて友情で結ばれ、エリザベートの夢はより確かなものへと変わっていく。
しかし庶民の歌劇文化は、貴族社会では低俗なものとして忌避されていた。
貴族の嘲笑、家族の失望、社会の拒絶——しがらみは夢だけでなく、心に芽生えた想いをも阻もうとする。
それでも舞台に立ちたい。心のままに生きたい。
夢見ることを諦めなかった彼女の決意は、やがて王国の歌劇文化そのものを揺るがしていく———。
これは、歌劇に魅入られた令嬢の革命譚。