昨日まで男だった俺を、あいつらは今までどおりに見てくれるんだろうか。
二十六歳の会社員・香坂悠真は、ある朝目を覚ますと、小柄な女性になっていた。
身長も、声も、身体つきも、何もかもが変わっている。
原因は不明。しかも、元に戻った例はないらしい。
当然、これまでどおりの生活ができるわけもない。
服も買い直さなければならないし、仕事もどうにかしなければならない。男だったころには気にも留めなかったことが、次々と問題になっていく。
けれど、一番厄介なのは人間関係だった。
高校時代からの親友・蓮。
男として好意を寄せていた美琴。
職場の上司や同僚、そして妹。
昨日まで当たり前だった距離が、身体一つ変わっただけで少しずつおかしくなっていく。
近くなったはずなのに、前より遠い。
変わらないでほしいのに、変わらないままではいられない。
これは、女になった俺が、今までの関係をどう続けていけばいいのか分からなくなっていく話。