【深淵の魔女】……この名は大陸で知らぬ者が居ないくらいに有名な異名であった。冒険者として最高峰のSランクとして活動したり、時にはドラゴンを単独で討伐、国同士の争いに介入して戦争を終わらせたりと数多くの伝説を残した人物の異名である。
「はぁ......NEETしたい」
現在はハルマール王国の魔術学院の理事長をしていたが、ハイエルフの彼女は120歳を機に引退してスローライフを送ると決断。そんな矢先に薄暗い人気の無い路地裏で、ゴミ箱の中から何と女の子の赤ん坊を拾ってしまったのだ。
「え?
赤ん坊?」
「おぎゃぁぁあああああ!!」
このお話は、子育て経験の無い主人公が母性に目覚めてしまうほのぼのとした百合要素が強めなお話しとなります。母と娘のガールズラブ♡
「ばぶっ……ままっ……!」
「ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"」
「なっ!? どうした主よ! 敵襲か!?」
「いや、サラちゃん何でも無いわ……本当に何でも無いから!」
「そ、そうか。なら良いのだが……」