高校二年の夏に僕—―天雲(あまくも) 浩人(ひろと)は初めての恋人に振られた。
曰く、ただの都合のいい男だったとのこと。
あまりのショックにその場で泣いてしまいそうだったが、何とか家まで持ちこたえて姉の部屋を訪ねる。
扉の前に配信中の札が吊り下げられていないことを確認した僕は姉の部屋に踏み入る。
「あれ? ひろくんどうしたの? そんなに泣きそうな顔して」
姉さんは慈愛に満ちた表情で僕の心配をしてくれる。
優しい姉さんに思う存分甘えるのだが、少しすると姉さんは少しだけ焦ったような表情を見せる。
「これ、音声入ってる……」
この言葉が意味することは、登録者が100万人以上いるVtuberの配信に今の会話が乗ってしまったという事である。
「ひろくん、もうあきらめてVtuberになろ」
姉の配信切り忘れによってネットのトレンドに「失恋弟」として入ってしまった僕はVtuberになる事になり準備を始めることになる。
幼馴染の冬樹(ふゆき) 聖奈(せいな)の家で普段通り夕飯を作っていると失恋弟の話を知られてしまっていた。
ここから始まるのは配信の切り忘れによって、失恋弟として有名になってしまった男の青春逆転劇! 開幕!
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