三人の賢者が語り合った。
「この世界は平行だ」
「いや、球体だ」
争いを止めた三人目の賢者は、静かに言った。
「この世界は――パズルである」
それは、次元の何処かに点在する異世界《セレスティアル》に眠る神物「プラネットパズル」を意味していた。
一欠片なら平ら。
しかし全てを揃えれば、世界はひとつの球体となる。
何百年もの間、探検家も考古学者も旅人も、その秘宝を見つけられなかった。
やがて伝説は笑い話へと変わり、忘れられていく……。
だが、ただ一人、信じた者がいた。
辺境の村で生まれた少女・ユニム。
彼女は、育て親から聞いた信じ難い話から、運命の旅路へと踏み出す。
剣と魔法、魔王と勇者、広大な国々「四王国」
それら全てを巻き込み、「プラネットパズル」の真実へ迫る旅が始まる。
これは、ひとりの少女の物語。