高校1年生の梅雨時。親の出張で一人暮らしを満喫している平々凡々の僕は、とある雨の日、顔の良すぎる隣人である鎖錠さんと出会う。
隣室の玄関前。ずぶ濡れで膝を抱えて座る彼女をほおっておけず、自室に招くことにした。
そこまでは良かったのだが、
「好きにすれば」
と、濡れた服が気持ち悪いと脱ぎ出すは、シャワーを浴びた鎖錠さんに貸したパーカーにおっぱいは収まらないは、
無防備で、どこか自暴自棄な彼女にたじたじ。
翌々日には、どういうわけか学校にまで現れてお弁当を手渡してくる。
コスプレ不法侵入か? と言うと鎖錠さんは隣の席を指差す。
そこは入学時からの空席。不登校の生徒の席で――。
「鎖錠ヒトリ。よろしく、お隣さん」
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