社交界で名声を轟かせ、『白銀の女神』と称される天才舞台女優モニカ・オリアン。
王宮で婚約者である第一王子ベルトルトと正式に結婚発表するまさに直前の舞台で、同じ女優であるアイナに毒を盛ったと冤罪をかけられてしまう。
「お前をただ牢屋に入れておいてもアイナの気が晴れないだろう。よって、『白銀公爵』の第二夫人となることをお前に命じる」
こうしてモニカは人殺しの噂もあり豪雪地帯の領土に屋敷を構える『白銀公爵』オリヴェル・ノルデンの第二夫人として嫁ぐこととなった。
しかし、屋敷に到着すると彼からは意外な言葉が返ってくる。
「私に妻はいないが?」
「……え?」
どうやら「他に妻がいる」というのは世間の勝手な勘違いだそうで、モニカは唯一の妻として迎えられることとなった。
それでもなんとなく冷たい雰囲気のオリヴェルを前に不安はぬぐえない。
(私、やっていけるかしら?)
一方、モニカと対面した彼は自室で顔を真っ赤にしていた。
(緊張した! 緊張した! 緊張した!! 何あの可愛い天使! いや、女神! ほんとに『白銀の女神』じゃないか!! 本当に俺の妻になったのか!?)
オリヴェルは重度のモニカファンで緊張して冷たく接していただけだったのだ──。
策略によって女優の地位を失ったモニカが、政略結婚をきっかけに自分のガチオタクだった旦那様にベタ甘に溺愛されて幸せになる物語です。