古の神が生命なき海にひとつの細胞を撒き、その意識に“思考する力”を与えた。
その名は「リン」。
単なる単細胞生物にすぎなかった私は、分裂を重ね、姿を変え、時には敵を喰らい、時には獲物から学び、絶え間なく「進化」を続ける。
酸素災害、氷河期、大陸の分裂、超巨大生物との戦い——あらゆる天災地変を乗り越え、気づけば海底から地上へ、そして星の果てへと辿り着いていた。
見上げれば星空が広がり、思考はやがてこの宇宙の真理に届くかもしれない。
これは、たった一つの細胞が“生きる”ことの意味を追い求め、四十六億年を旅した物語である。
「私はただ、もっと多くのものを知りたいだけだ。」