かつて名を知られた老剣士ヨハネス・リヒテナウアー。
その息子パウルス・カルは、15世紀南ドイツ、ニュルンベルク近郊に道場を構えるが、門人も収入も乏しい。
ある日、彼のもとへ「ある男の腕を折ってほしい」という依頼が、金貨とともに持ち込まれる。
パウルスはそれを退けるが、その一件をきっかけに、父子とその家族、門弟たちは、剣が人の運命を左右する時代の諸々の事件に関わってゆく。
老剣客と息子、その家族や門弟たちが、15世紀南ドイツを舞台に、市井の人々の暮らしと剣のある生を織りなしてゆく連作時代小説。
当時の武術書とその現代研究を踏まえ、剣術の身体操作、武器、甲冑、暮らしの細部をできるだけ具体的に描いています。
※本作の剣術描写は、現代に研究・再現されている歴史的西洋武術を下敷きにしています。室内でいい感じの棒を振る際は、家具と照明にご注意ください。