未完成でも、揺れていても。
それでも三人で鳴らすと決めた。
ギターボーカル・ヒナタは、静かに歌を置く。
ベース・コウタは、その音を支える。
ドラム・ハヤテは、流れを前へ進める。
三人で鳴らし続けるバンド「Snow
flakes」。
選ばなかった道。
守り続けてきた距離。
言葉にしないまま残した想い。
揃いきらないまま重なる音は、
日常の隙間で少しずつ形を変えていく。
整えることと、揺れたまま鳴らすこと。
そのあいだで揺れながら、
三人の音はわずかに前へ出ていく。
これは、成功の物語ではない。
音と人の距離が、静かに動いていく物語。