「今までご苦労であった。お前にはずいぶんと働いてもらったが、これからは子爵として領地の経営に励むがよい」
国王にそう言われ勇者の称号を剥奪されたディールは、王女との婚約も破棄され、何もない僻地へと追いやられる事となる。
その理由は、異世界から新たに勇者達が召喚された為であった。ところが、召喚された勇者達は、とんでもない外道集団だったのである。
神の啓示によると、召喚された勇者達は代行者であり、その行いは絶対なのだそうだ。
「こんな理不尽な事などあるか! すぐにディールを呼び戻すのだ!」
ディールを呼び戻そうとする国王だったが、彼は今さら王家を救う気など微塵も無かった。しかし、民の事を思う彼は、大量発生した魔物共から人々を守る為に立ち上がる。
「ただの国家認定勇者が、神の代行者である俺達に敵うはずないだろ?」
そう高を括る召喚者達だったが、彼には世界最強たる秘密が有ったのだ。
国王に対するざまぁは、序盤で回収します。召喚者達との決着は終わりの方になりますので、最後までお付き合いいただけると幸いです。