迷宮都市の片隅、巨大なダンジョンの入り口そばに、その店はひっそりと佇んでいる。
店主のリエイは、かつて凄腕のアナリストとして名を馳せた男。今は一線を退き、冒険者たちの壊れた道具を直す修理師として、穏やかな日々を過ごしていた。
しかし、彼の技術は単なる継ぎ接ぎではない。
「精密鑑定」で道具の悲鳴を聞き、「構造解析」で魔力の縺れを解きほぐす。時には、持ち主さえ気づかなかった道具の真価を引き出し、再び戦地へ送り出す――。
「直せないものはないさ。……あんたがそれを、まだ使いたいと願うならね」
不協和音を奏でる魔法の鈴、主を失いかけた古びた地図、そして、一歩間違えれば砕け散るレア装備。
黄金の指先を持つ修理師リエイの元には、今日も「壊れた物語」が持ち込まれる。
これは、迷宮の入り口で誰かの旅を支え続ける、一人の職人の心温まるクラフト生活。