コンビ転生10回超え、今さら、“結婚”――?
フィオレアナには秘密があった。それは、実は何度も何度も生まれ変わっているということ――
遠い昔についうっかり、敵対していた家柄の令息に呪いをかけた彼女は、それから数え切れないほど転生を繰り返している。
しかも、呪いをかけてしまったかつての令息と、必ずセットの腐れ縁で。
呪いをかけてしまった理由さえもはや曖昧、もうやだもう勘弁して、とうんざり涙目の彼女は、今回も今回とて腐れ縁のアルヴェインと出会う――またしても、互いに敵対する家の一員として。
またかよ! と頭を抱えた2人は一計を講じる。
すなわち、「私たちが結婚してしまえば、もはや両家仲良くせざるを得ないのでは?」と。
勢いで提案したものの、人生初となる結婚がこんな形でいいのかと狼狽えるフィオレアナ。
更に彼女には、結婚するとなれば〈諦めざるを得なくなること〉もあった……。
対するアルヴェインは、これまで複数回の結婚経験がある男、なんら臆することはないと思っていたが、ひょんなことからフィオレアナに「意中の人」がいると聞き、妙にそれが気になってしまい――。
なかなか素直になれない転生魔女と、なんだかんだ上手くやってきた腐れ縁の令息の、運命の恋が動き出す、恋愛&コメディ。
――マリーゴールド、その花言葉は、「嫉妬」「変わらぬ愛」。
※この作品は「カクヨム」にも掲載しております。