大学生の沙貴は、顔も知らない祖父の葬儀に母の代理で出席する。そこで、従姉妹の栄美子の息子、功成と出会った。
功成は四歳。何やら不思議な力を持つと言う。
信じない沙貴はしかし、火葬場で功成とともに怖ろしい場面に立ち会ってしまう。
死者たちの姿を見て、その声を聞いてしまったのだ。
功成は本当に、この世のものではないものを見ているのか?
その声を聞いているのか?
なぜ、功成だけが、その力を持つのか?
なぜ、沙貴は関わってしまったのか?
それがきっかけとなり沙貴と功成の長い旅路が始まった。
死者の語りを聞きながら、ふたりは歩いて行く。