会社に殺されかけた男が──自作フィギュアの呪いで異界に落ちた。
そこで出会ったのは、人を愛し、人を試す夜叉の女。
「人を呪わば穴二つ」──理を外れた魂は、もう二度と“普通の人生”には戻れない。
廣守綾戸、26歳。
ブラック中小で心をすり減らす毎日。
唯一の支えは、自宅でこつこつ作る“自作フィギュア”だけだった。
だが、フィギュアに込められた憎悪と焦燥は、
いつしか“呪い”と呼ぶべき域へ達してしまう。
ある夜、綾戸は異界──幽世へと落ちる。
そこで出会ったのは、妖艶な女の鬼・夜叉。
彼女の一言が、綾戸の魂を“この世の理”から外してしまった。
もはや人の道には戻れない。
怪異が潜む現世と幽世の狭間で、
綾戸は妖怪・幽霊・都市伝説たちと関わりながら、
時に笑い、時に泣き、時に命を賭けることになる。
──これは、人間をやめた男と、人外たちが紡ぐ“共犯関係”の物語。