王都最古の大聖堂。
「――今度こそ、婚約破棄なんて言わないでくださいな」
ようやく愛する人との結婚式を迎えた、公女リシェル・クレイモア。
しかし、一年前のこと。
同じ場所に見知らぬ女を連れて現れたセドリック王子は高らかに宣言した。
「俺は――愛を選ぶ!
リシェル、お前との婚約は……今日この場で破棄だ!」
――参列者が凍りつく中、わたくしは微笑みを崩さなかった。
「ふふ、まるで三文芝居の幕開けですわね」
確かに愛のない政略結婚ではあったけれど、やがて、仮面の執事クラウスと共に踏み込む、想像もできない真実。
「祝砲は芝居の終幕でと、相場は決まっています――」
仮面が落ちるとき、空を裂いて祝砲が鳴り響く。
シリアスもラブもギャグもまとめて撃ち抜く、“公女と執事の仮面ロマンス×痛快ざまぁ劇場”、開幕します。
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日間異世界恋愛33位、ありがとうございます。
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シリアス×ギャグに甘々たっぷりトッピング
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しっかりざまぁに後味スッキリのハッピーエンド