子爵令嬢フォリアンナは銀髪銀眼の美しい令嬢だった。
千年前の伝説的な聖女と同じ銀髪銀眼で、神聖魔法にも秀でていたことから、領民たちから聖女として崇められていた。
しかし教会は、彼女のことを聖女とは認めなかった。
貴族たちは正式な聖女でもないのに民衆から崇められている彼女のことを『偽りの聖女』と呼び疎ましく思っていた。
そんなフォリアンナに対し、婚約相手クラッファートは婚約破棄を宣言した。
すべては『偽りの聖女』であるフォリアンナを貶め、民衆の支持を失わせるための策略だった。
しかしフォリアンナは動じることなく、こんなことを提案した。
「『真実の愛』をかわしたお二人に祝福をささげたいのです」
フォリアンナのささげた祝福とは?
クラッファートを絶望させた恐るべき結末とは?
※全3話です。