「君とは結婚できなくなったんだ」
エルザは、アカデミーの卒業パーティーで婚約者からそんなことを告げられて、婚約解消することになる。
もうしばらく恋はしないと、好きなことをして生きて行こうと決めたエルザは、父親から温室の管理人をしないかと提案される。
子供の頃、祖母に教えてもらったハーブの楽しさ。
もう一度それに触れられるのならと、その提案を受けることにしたエルザ。
なれない仕事と向き合いながら過ごしていたエルザは、ある日、フラフラとした足取りの怪しげな青年と出会う。
目の下にこびりつくほど濃い隈がある青年は、驚くことにこの国の第一王子――ダリウス・ハーヴィニアンだった。
ひたむきに目の前のことに向き合うヒロインと、とある事情から他人を信じられなくなった眠れない王子の、ハーブからはじめる恋愛模様。
※23時に更新します。
第一章の終わりまでは毎日更新。
第二章以降は、不定期更新です。