「あいつのカウントが俺たちの心臓だ。あいつが四つ数えないと、俺らは一音も出ない」
人気バンド「Cor
Leonis」のドラマー・園原糸音(27)は、自分のことを「天才三人の後ろに座らせてもらっている、普通の人間」だと思っている。
テレビにはほとんど映らない。ネットでは「ドラムなんて誰でもいい」と叩かれる。それでも全員の衣装を縫って、四つカウントして叩く。それが自分の仕事ーー。
……と思っているのは、本人だけだった。
『糸音の最後の食事の時刻を、なぜか把握している最年長キーボード・澄人』
『糸音の家の鍵を「お前、無くすじゃん」と預かったまま返さないギター・陽太』
『糸音が襟を触らないと、舞台袖から一歩も動けない天才ボーカルの幼なじみ・奏多』
三人は彼女に届く悪口を、こっそり一件ずつ消している。重すぎる溺愛に、糸音だけが一ミリも気づかない。
そんなある日、大手事務所から一通の封筒が届いた。
『うちに来れば、報酬は四倍。あなたの名前を、一番前に出します』
残るか、出ていくか。返事の期限は、一万人のアリーナ公演の翌朝。
自称・普通のドラマーと、彼女がいないと一音も鳴らせない天才三人の、業界溺愛ラブコメディ。
※本編は共通ルート。別シリーズでルート分岐予定。
※逆ハーレム/じれじれ/ハッピーエンド
※R15は保険です