交通事故で命を落とした青年が目を覚ますと、そこは生前に何度もプレイした大人気RPG『エターナル・レガリア』の世界だった。
しかも転生したのは、勇者でも英雄でもない。
王国最強の剣士にして、七属性すべての魔法を操る天才――悪役公爵令息レオンハルト・ヴァルディス。
かつて婚約者に裏切られ、他人を信じられなくなった彼は、傲慢で冷酷な暴君として恐れられていた。
しかし、その実力は本物。
原作では勇者ですら一騎打ちで勝てず、王国軍や教会を含む六万もの軍勢を投入して、ようやく討ち取ったほどの怪物だった。
そんなレオンハルトと魂が完全融合した主人公は、彼の記憶、感情、圧倒的な才能を受け継ぎ、さらに二つの神級スキルを覚醒させる。
無限の神力を生み出す《無限神力》。
あらゆる重力と引力を操る《万有引力》。
もはや原作の勇者ですら、その力には遠く及ばない。
だが、主人公が望むのは世界征服でも復讐だけの人生でもなかった。
自分を慕う家臣たちを守り、自由に生き、今度こそ幸せを掴むこと。
そして、原作の未来を知る彼は、勇者の陰謀によって傷つけられるはずだった少女たちを救い始める。
ところが、その少女たちは本来、勇者と結ばれるはずのヒロインたちだった。
最初はレオンハルトを嫌悪し、恐れ、敵視していた彼女たち。
しかし、彼の本当の姿を知るにつれ、その感情は少しずつ変わっていく。
一方、正義の仮面を被った腹黒勇者は、自分の思い通りにならない世界に焦り始め――。
「勇者が正義で、悪役が滅びる? そんな筋書き、俺が全部ひっくり返してやるよ」
これは、世界中から悪役と呼ばれた最強の公爵令息が、原作の運命を覆し、大切な者たちを守りながら、裏切り者と偽善者を徹底的に叩き潰していく物語。
そして、彼を嫌っていたはずの少女たちが、いつしか誰よりも彼を愛するようになる――最強悪役の逆転英雄譚。