2024年8月30日。
長年プレイしてきたBCG《麺屋ドラゴンラーメン》は、
サービス終了とともに静かにその歴史を閉じた。
――本当に、終わったはずだった。
それから一年。
ふとした再接続の夜、俺は湯気と光の渦に呑まれ、
気がつくと“ゲームの舞台・メニャータ”の大地に立っていた。
しかも俺の身体は、かつて自分が操作していたキャラクター――
調理師ロンのものになっていた。
魔物の肉でスープを取り、
ドラゴンの骨で出汁を取る世界。
しかしそこは、サービス終了後の“忘れられたメンドラ”で、
ゲーム内の記録やデータはすべて消え去っている。
けれど俺は知っている。
あの味も、あの湯気も、あの仲間たちも――
記録が失われても、世界から消えてはいない。
たとえゲームが終わっても。
たとえ世界がリセットされても。
俺は、もう一度ラーメンを作る。
あの店で叶えられなかった“続き”を、この世界で。
これは、
サービス終了したゲームの中で“再び生き直す”料理人の物語。