一年前、魔王を倒すために旅に出た婚約者、エリックが帰ってきた。
国王とご実家に報告をしたら、私にも顔を見せてくれるそうだ。
久しぶりの再会に、浮つく気持ちを落ち着かせて迎え入れた先にいたのは、線の細い見慣れた婚約者ではなく、美術館に展示されている彫刻のような筋肉を携えた屈強な男だった。
けれど私を呼ぶ声色とその眼差しは、私がよく知るものと変わらず。……いえ、あの、なんだかいつもより距離が近くない? それになんだか歯の浮くようなセリフまで言い出して。
なんでぇ?
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午後9時頃の更新。
12月中に完結予定。
同名タイトルでカクヨムの方にも投稿しています。