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取得日時> 2026-05-09 12:24:06
「アウルル、お前を愛することはない」と初夜で白い結婚を告げた公爵アーノルドは、悪役令嬢アウルルにざまあされてしまう。
白い結婚と悪役令嬢
 フランセ王国の名門――マルセイユ公爵家。
 その当主となったばかりの青年、アーノルド=マルセイユは、静かな寝室でひとりの女性と向き合っていた。
 紫の長い髪、整った顔立ち、そしてどこか妖しげな微笑み。
 彼女こそ、元“悪役令嬢”――アウルル。
 本来であれば王族に嫁ぐはずだった彼女は、第二王子によって冤罪で婚約破棄され、社交界から追放されかけた存在だ。
 だが。
「王命だ。拒否権はない」
 第一王子エリオットの一言で、彼女はアーノルドの妻となった。
(……なぜ、こうなった)
 アーノルドは内心でため息をつく。
 父と兄を失い、叔父に爵位を奪われかけ、ようやく取り戻したばかり。
 結婚どころではないはずだった。
 だが――
「……言っておく」
 アーノルドは、冷静に言葉を選びながら口を開く。
「お前を愛することはない」
 はっきりとした拒絶。
 それは政略結婚においては、珍しいものではない。
 しかし。
「ええ、存じています」
 アウルルは、にこりと微笑んだ。
「……は?」
 予想外の返答に、アーノルドは眉をひそめる。
「アーノルド様には、わたくし以外に大切な方がいらっしゃるのでしょう?」
「そんな人間はいない」
 即座に否定する。
 だが、アウルルは首をかしげた。
「ふふ……隠さなくてもよろしいのですよ?」
「隠すも何も——」
「禁断の愛、ですものね」
 その一言で、空気が変わった。
 ぞくり、と背筋に冷たいものが走る。
「……何を言っている?」
「ご安心ください。わたくし、すべて察しておりますので」
 にやり、と妖しく微笑むアウルル。
 その目は、まるで全てを見透かしているかのようだった。
(……何も察していないはずだ)
 だが、なぜか否定しきれない不気味さがある。
「では、わたくしはこれで」
 アウルルは優雅に一礼すると、そのまま寝台へ。
 まるで何事もなかったかのように。
 一方のアーノルドは——
(……気味が悪い)
 そう思いながら、静かに寝室を後にした。
 この結婚は、何かがおかしい。
 そんな予感だけが、胸に残っていた。

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