アキは目が覚めると、何故か『大人のための動く等身大美少女フィギュア』になっていた。地球で言えば性処理機能付きAI搭載美少女型ロボットと言ったところだろう。人間に転生したんじゃなかったの?
アキの転生先は生活水準が中世ヨーロッパレベルの異世界。アキの正体に気付ける人間は極一部とのこと。基本的に周りからは人間と認識されており、一応、人間として暮らして行ける。
その仕様ゆえ、Hのデリバリーを速やかに行うために転移魔法が使えるし、限定的な物質創製魔法で棒状の野菜が出せる。ビンやペットボトルの飲料も出せるし、『上玉性奴隷を買うお金!』と唱えれば金貨も出せる。
物質創製魔法の基準はHに関連し得るかどうかのみ。金貨が出せるくらいなので、その基準は極めてゆるい。Hに関連する薬も出せる。ただ、出したモノをどう使うかはアキの判断次第。出した薬をH以外の効能で使用することも可能である。
Hに関するチート能力を与えられたけど、何故か堕天使が召還した者との戦いに身を投じて行くことになる。そして、彼女が異世界で築き上げた日常は、非日常へと移り変わって行く。これって動く等身大美少女フィギュアの使用方法として間違っていないか?
仕様が仕様なので、Hな用語とか鞭くらいは出てきます。また、ここでは、HPはヒットポイントではなくハレンチパワー、MPはマジックポイントではなくマゾポイントになります。これらは低俗なギャグとしてとらえてください。
アキが死んだのは、運気が低迷して生きるのが面倒になり飛び降り自殺を図ったため。この世界のルールでは、本来、自殺者は転生を許可されないはずだった。しかも、下の道路にいた理系男子を巻き込んで殺してしまった。
ところが、その男性には、すぐに異世界転生してもらう予定があった。それで、神様はアキの自殺を利用し、『その男性の異世界転生のために身を投げ打ってまでして協力した』とアキの死因に関する記録を強引に書き換え、アキを特例で異世界転生させていた。
アキの自殺に巻き込まれた男性の話が『訳あって異世界にTS転生してリケジョになったボクが薬屋をオープンしたら世界規模で売れまくって大金持ちになれたっぽいんだけど……』になります。
本作は、以前はHAMELNでも公開しておりましたが、現在は小説家になろうのみの公開になります。