時は令明時代、魔法が栄える日本帝国。
魔法は世界を豊かにしたが、危険な力でもあった。
令明十三年に発覚した、人類改造計画。
「強き者こそが正義」
そんなひとりよがりな正義が巻き起こした計画。
魔力を持たない者を弱者とし、不必要な存在だと言った研究者が、魔力の無い者の体に無理矢理に魔力を注ぎ込み、そうしてその研究が生み出したのはもはや人間では無い魔物と呼ばれる存在。
人間であったことなど忘れ、ただただ血を求める魔物の強さは世界を恐怖に陥れた。
そして、その計画に巻き込まれ婚約者を失った男、朱雀あまねにより、崩壊の道を進んでいく世界を救うために結成された魔法組織、国家守護十隊。
そんな国家守護十隊に、ただ世界を救いたいという真っ直ぐな意志を胸に隊士として入隊したまだ十五歳の少女、氷上翠蓮。
そんな翠蓮を中心にして隊はどんどん世界の真実に近づいていく。