いわく付きのトンネルを抜けたら、忍(しのぶ・17)は飯が致命的にまずい異世界に飛ばされていた。
しかもなぜか身体は幼児サイズ。魔力はゼロ。帰還不可。
保護してくれたのは、冷静沈着で有能すぎる年上の守護者アレックス侯爵だった。
異世界の危機や森の異変など、重たい話が次々と告げられる中、
忍が真っ先に絶望したのは――この世界の食事事情。
「帰れないより、これが一生続く方が無理なんだけど」
生きるために必要なのは衣でも住でもなく、まず“うまい飯”。
そう確信した忍は、異世界で前代未聞の要求を口にする。
――自炊の権利をください。
トマトは悪魔の実と呼ばれ、調味料という概念すら存在しない世界で、
少年は料理で常識をひっくり返していく。
能天気な異世界迷い人と、振り回される年上守護者。
胃袋から始まる、コメディ寄り異世界BLファンタジー。