【愛した者を喰らい、喪い、それでも彼は――「生きる」を選んだ。】
ヒューマンと獣人が共に暮らすフェルディナ王国。
多くの獣人が“能力”を持つこの世界で、王国もまた幾度となく政戦をくぐり抜けてきた。
白狐の獣人フーリェンは、第四王子に仕える直属護衛。
禁忌とされた術により、「変化」の力を宿して生まれた彼は、自分を愛してくれた仲間たちのために戦い続けてきた。
しかし南方への任務をきっかけに、彼の力を狙う隣国オルカが静かに動き始める。
砦の襲撃、突如王宮内を襲う薬物騒動、行方不明者、そして、蓋をした記憶ーー。何気ない日常は、わずかな揺らぎから血の匂いへと変わっていく。
守るべきものと、喰らうもの――その狭間で、彼は何を選ぶのか。
『共に行こう。僕が――全部、連れていくから』
これは、多くのものを喪いながらも諦めなかった一匹の狐が、「自分の在り方」を見つける戦記ファンタジー。
R15, 残酷な描写あり, シリアス, ダーク, 人外, 群像劇, 超能力, オリジナル戦記, 獣人, バトル, 王族, 護衛, 戦記(ライト気味), 仲間との絆, 兄弟
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