サラには過去の記憶がなかった。
三ヶ月前、森の中で一人で目覚めた時、それ以前の記憶が全て失われていた。
小柄で可憐な少女の見た目に反して、驚異的な身体能力を持っていたサラは、やがて、剣士として生きていく事を決める。
そして、失ってしまった自分の記憶を取り戻すため、あてもない旅を続けていた。
内戦の続くナザール王国において、傭兵に志願しようと赴いた王都で、サラは、ティオと名乗る奇妙な外見の青年と出会った。
ティオと二人、傭兵の試験に受かったサラは、その剣の腕で傭兵団の団長となり、一癖も二癖もある荒くれ者の団員達を率いていく事になる。
そして、次第に、サラは、ティオと共に、ナザール王国の内戦の渦中へと踏み込み、大いなる陰謀と対峙してゆく。
…………
『第十三章 野中の道』
「第十一節・野中の道をゆくごとく」
ティオとの会談を終えてアジトに戻ってきた『紫の驢馬』は、部下の男から「あの男はなぜ丸腰でやって来たのか?」との疑問をぶつけられる。
それに対する、『紫の驢馬』は答えは……。
そして、ティオと手を組んだ事に対する、『紫の驢馬』の胸中は……。
…………
週二回更新予定です。
一回の更新は5000字前後となります。
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男主人公, 女主人公, 冒険, ファンタジー, 剣と魔法, 万人向け
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