千年もの間、世界を導き続けたエルフの大魔法使いアーク・エルディアは、数々の戦乱を鎮め魔法体系を築き上げた末に、ついに寿命の終わりを迎えた。
死の瞬間、彼の意識は光の中へと導かれ、女神によって新たな転生の機会が与えられる。
長き生涯で味わえなかったものを思い返したアークは、次なる世界では思う存分「食べる」ことを楽しむことを願った。
やがて彼はその望みを胸に、新たな世界で目を覚ます。
しかし転生先には、すでに一人の勇者が召喚されており、その活躍は伝説とは裏腹に、あまりにも雑で無責任なものだった。封印し忘れた魔物、放置された領地、荒廃する村々──勇者の行く先々には後始末が山積みになっていた。
アークは膨大な魔法知識と、ようやく手に入れた「食」への情熱を武器に、勇者が残した混乱を片づけながら各地で美味しい料理を探求していく。
やがて人々は気づくことになる。真に世界を救っているのは誰なのかを。
これは“勇者の尻拭い”をしながら異世界グルメを極める、伝説の賢者の第二の人生譚である。
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