ルークベル帝国の天才薬師フィリア・アンダルシアは、誰も成し得なかった究極の回復薬【ポーション】の開発に成功した。
傷や病を瞬く間に癒やすその力は人々から絶賛されたが、やがて【聖女】の権威を脅かす存在として危険視される。
身に覚えのない国家反逆罪を着せられたフィリアは、皇帝の命令によって帝国を追放され、異世界の土地―――
日本の【東京・新宿】へ送られてしまう。
見知らぬ世界で途方に暮れるフィリアだったが、そこで出会った一杯の豚汁に衝撃を受ける。
「……おいしい」
それは帝国のどんな宮廷料理よりも心を震わせる味だった。
天ぷら、寿司、トンカツ、カレー、唐揚げ……。
日本には、フィリアの知らない【美味しいご飯】が溢れていた。
そして生活費を稼ぐために作ったポーションは、日本でも【奇跡の新薬】として評判を呼び、自衛隊や世界各国の関係機関が彼女を求め始める。
しかし当の本人は、国家戦略にも国際情勢にも興味がない。
世界中がポーションを巡って動き出す中、フィリアの関心事はただ一つ。
「今日のランチは何を食べよう?」
一方、フィリアを追放した帝国では、ポーションを失った代償によって崩壊への道を歩み始めていた。
これは、世界最高のポーションを生み出した天才薬師が、日本の美味しいご飯に魅了され、マイペースに食べ歩く物語。
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