カーハインド家の末娘・ローラは、生まれつき「前世の知識」を持っていた。
幸いだったのは、家族に恵まれていたこと。
冷静な長兄は財政を支え、豪胆な次兄は領内をまとめ、職人気質の三兄は新技術の開発に没頭する。
そして両親もまた、末娘の突飛な提案を笑わず受け入れてくれた。
一方、国の中心では腐敗が進んでいた。
重税に苦しむ民。私腹を肥やす貴族たち。力のない王と、それを操る派閥争い。 国はゆっくりと滅びへ向かっていた。
「このまま流されて生きていていいの?」
ローラは家族と志を同じくする仲間たちと共に、独立国家を目指し領地改革へ乗り出す。
農業、衛生、土木、流通、教育――この国では誰も知らない技術と考え方を、彼女は少しずつ領地へ持ち込んでいく。
新しい作物が飢えを防ぎ、新しい産業と交易路が生まれ、辺境の陸の孤島は“楽園”と呼ばれるまでに発展していく。
だが、その噂はよくないものも呼び寄せる。
これは、最悪の国に見切りをつけた少女が、大切な家族と仲間たちと共に、“誰にも奪えない国”を築こうとする物語。
※カクヨム様にも遅れて投稿しています
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