【16万pv作のリライト版です】
日常魔術――念動魔術。
それは本来、荷物運びや掃除などに使われるだけの“日常魔術”。
戦闘には向かない。才能があっても使い方など高が知れている。誰もがそう信じて疑わなかった。
だが、その魔術をたった一人で“戦場を支配する力”へと昇華させた男がいた。その名はレルゲン・シュトーゲン。
青年レルゲンは素性を隠し、とある大会へ出場していた。目的はただ一つ。
自分の国を滅ぼした中央王国――その重要人物を暗殺するため。
本来“戦闘には不向き”とされた魔術は、
彼の手によって常識外れの戦闘術へと変化していた。
しかし、大会の最中、暗殺者ギルドが突如襲撃。
観客を人質にした殺戮ゲームが幕を開ける。
混乱の中、狙われた一人の少女が正体を明かした。
「私は中央王族機構、第三王女マリー・トレスティア」
その瞬間、事件は単なるテロではなくなる。
背後で糸を引いていたのは、人形兵すら操る、念動魔術開祖の魔術師。
既存の魔術体系を遥かに凌駕する技術。
常識を逸脱した合成魔術や、意思を持つ自動人形。
敵はまるで、レルゲンが目指すべき姿そのものだった。
圧倒的な戦力差。頼れるのは、“戦闘向きではない”念動魔術と初級魔法のみ。
それでもレルゲンは退かない。
天真爛漫な王女マリー。
冷静沈着な王女セレスティア。
そして歴戦の騎士たち。
仲間と共に死線を潜り抜けながら、レルゲンは念動魔術をさらに進化させていく。
「俺は自分の素性をずっと隠してきた。これからもずっとそうして生きていくんだと思っていた。でも眩しい君が、また人と関われる機会をくれたんだ。だから、ありがとう」
――行き場を失くした俺は、君に救われた。護る理由なんて、それだけで十分だ。
やがてその力は、戦場の常識だけではなく、魔術そのものの理すら塗り替え始める。
そして辿り着くのは、王国を滅ぼした真実と、世界の裏側で動き続ける者との戦い。
滅びと共に失われたはずの日常魔術が世界を書き換える。
これは、一つの魔術を極めた男が、王国の運命すら塗り替えていく物語。
過去作を再構成したリライト版。
カクヨムにも掲載しています。
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