「わたしのなかに≪世界≫があるんです!」
冒険者のミーシャが、森の中で拾った記憶喪失の少女エリサ。
エリサにそう打ち明けられたときから、ミーシャが望む『堅実冒険者ライフ』は崩壊した――。
ミーシャは貧農出身のスカウト職。高い身体能力を持ち、年はまだ若いのにベテランだと周囲から目されている。彼女が冒険者になったのは、その生い立ちと「お金がすべてを解決してくれる」という信念からだった。
一方エリサは、白魔女の系譜を継ぐ者の役目として、ある≪魔導書≫を追い求めていた。それは、彼女自身の失われた記憶を取り戻すため。そして、記憶とともに封じられた≪世界≫を開くカギとするためだった。
「あのさ。エリサ。アタシ、いまソロなんだけど、よかったら、アタシとパーティ組まない?」
「――おともだち、ですもんね」
出自も性格も能力も、何もかも違う2人はパーティーを組む。
彼女たちは、《魔導書》探しを行いつつ、この辺りで問題になっているゴブリンの巣をみつけ、やがてそこには強力なモンスターが潜んでいることを知る。
「ふん。俺は普通のゴブリンとは違う。貴様らニンゲンを超える力が、俺にはある」
「……魔導書の力、ですね?」
「ああ、そうだ。俺は、あの本の力で、進化を遂げることができた。あの本は大いなる力を、我らゴブリン族に与えてくれる。本は、我らにとって神そのものだ」
そして、ゴブリン族の長と2人の死闘。
「大丈夫です。行けます。さぁ、ここから飛んで!」
――記憶の《魔導書》を巡る女の子2人の冒険譚が、今始まる!
カクヨムにも掲載しています。
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