ルチア・グランベルズは、愛の女神ファルアリリスだった時の記憶がある。
それは今から五百年前の話だ。
今のファルアリリスは、グランベルズ伯爵家の長女である。
といっても、物心つく前に母が亡くなり、父が娶った後妻が連れてきた二人の姉たちに虐められ、義母には疎まれ、使用人のように扱われているものの──ルチアはそれでも家族だからという理由で、グランベルズ伯爵家に持ち前の博愛精神を発揮して、女神の加護を与え続けてきた。
そしてルチアが十八歳の時に、義姉に結婚の話が出る。
その相手はシルヴィウス・ロータス公爵。高位貴族であるものの、『呪われた土地』に住んでおり、シルヴィウスも魔物討伐に明け暮れているという人嫌いで有名な、血みどろ公爵と呼ばれている。
グランベルズ伯爵、ルチアの父が乗る馬車が魔物に襲われたところを助けてもらったお礼に、娘を妻にすると約束をしてしまったのである。
ルチアの姉はそれを嫌がり、ルチアにシルヴィウスとの結婚を押し付ける。
ルチアは、姉の代わりにシルヴィウスに嫁ぐことになる。
恐ろしい男だとばかり聞いていたシルヴィウスは、呪われた土地ととある呪いを抱えているものの、とても優しくしてくれた。
ルチアは女神の加護をシルヴィウスに与え、夫婦として努力をしていくことにするが──。
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