しあわせなヤツはしね。でも誰か死んだって聞くたびに、なんでやさしい人が亡くなって、おれみたいなゴミが代わりに死んであげられなかったたんだろうと思う。●後悔してることは?生まれてきたこと。●得意なことは?人に嫌われること。親と手を繋いで歩いてるガキが笑ってるのを見るたびに、『僕はお前と違って愛されてるんだ。』って嗤われている気がして殺したくなる。でもその子たちには幸せになってほしい。たといその手を離す時が来ても。生まれた時から見た目がいい奴は嫌いだ。だけど美しくなろうともがいてる人は好き。だのになんで、おれなんかよりずっとずっとやさしくて、愛されてて友達もいて、生きる価値がある人が毎日死んでる?金持ちが憎い、人間が嫌い。皆におれがいる最底辺まで落ちてきてほしい。だけどくるしい人を助けたい。ニンゲン共のせいで人間じゃなくなった人を救いたい。けれども金が無いから養ってもあげられない。人は貰ったことがない物は与えられない。だからおれはつらい人に愛をあげられない。金も美も。だからどんなに自分を嫌っても、いつでももっとゴミみたいな俺がいるから安心してほしい。いちばん下から『おれは味方だ』って叫んでる。嫌われてて金もなくて気持ち悪くて、『ありがとう』も『ごめんなさい』も声がちいさくて言えないおれができるのは。 【――主人公の遺書より。】 ●主人公が愛を求めてあがく《バトルファンタジー悲喜劇》●イギリスのオックスフォードで文学を学んでいたときに書いた、英語の詩をノベライズした小説 ◇◆◇「うまれてきて、ごめんなさい。」さっきうまれて、はじめてのことばだった。 こんな夢をみた。 お父様とお母様が話している、病室のベットの上で。「この子は将来、貴方のようにとても大きな事を成すでしょうね。」「いやいや、君のように人を助けるようなことをするさ。」「なんにせよ、なんでもできるさ、だって君の子供だからね。」「そうだね、誰より思いやりのある貴方の子だものね。」「学校でも沢山友達を作って」「貴方のようなかっこいい子に」「貴女のようにきれいな子に」 ――ところがどうだ、今のおれは、大好きなおとうさん、おかあさんが望んだのは、かぞくをなかせるようなこどもじゃない。
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