魔力が充溢する土壌に建国されたシヴェルナ王国の住人達は、魔力をもって生まれるという。 しかし主人公ロゼ・アルバートは『セロ』と呼ばれる魔力を持たない体質で、『進化しそこねた落ちこぼれ』として親族から虐げられていた。
そんなロゼの拠り所は、幼い頃父から倣った剣術だった。
『魔力を持たない私が誰かのお姫様になることは有り得ない』
ロゼは自分の置かれている現実から、令嬢として嫁ぐ事を諦めお姫様を守る騎士になると決めていたからだ。
しかしその夢をも利用され、毎日の様に領地内の魔物討伐をさせられていたある日のこと。
運悪く魔物に襲われている所を、シヴェルナ王立騎士団団長のキアノス・ヴランディ公爵に救われる。 後にその彼と意外な接点が発覚し、ロゼはこの劣悪な環境から救出される事になった。
けれどこのままでは生きていくのもままならない。
そこでキアノスは、保護する名目でロゼに騎士団への入団を勧める。
『君が俺に忠誠を誓うなら、俺も君を守ると誓おう』
忠誠を誓えば、もう独りになることはない。
心を打たれたロゼは、キアノスの部下になることを決心したのだった。
ただそれだけの事だと思っていたのに――。
そこに待っていたのは、何故かキアノスから寵愛だった。
部下として、令嬢として大切にされる日々に戸惑いながらもロゼは必死に騎士への道を目指していく。
そして気づいた時には、魔法使い達を翻弄させる程の剣術を得ていたのだった――。
中身はざまぁ×シンデレラストーリー。
シンデレラ(お姫様)ではなく騎士になりたいと奮闘していたら、いつの間にか愛も強さも手に入れていたという一人の少女の物語。
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