勇者監視役を任命された魔物の少女ネリネは、幼い頃から自分に懐いていたユリスを、放っておけずに世話していた。
あくまで少し面倒を見ていただけ。
そのはずだった。
けれど成長したユリスは、本当に勇者に選ばれてしまう。
もちろん、ユリスは知らない。
昔からそばにいた「ネリネ姉ちゃん」が、実は勇者を見張る側の魔物だなんて。
ネリネは正体を隠したまま、勇者になったユリスを見張ることになる。
問題は、ユリスが昔と変わらずネリネを慕ってくることだった。
ネリネにとっては、魔物に頭からかじられるのも、魔法が直撃するのも、そこまで大したことではない。
けれどユリスは慌てるし、大丈夫だと言えば言うほど、なぜか余計に心配される。
ごまかしたつもりのことまで大ごとになって、気づけばネリネの方が見張られている。
監視役なのに、なぜか監視されている。
正体は魔物なのに、世界で一番大切にされている。
これは、勇者を見張るはずだった魔物の少女が、当の勇者に大切にされすぎて任務どころではなくなっていく、温度差ラブコメ。
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