極度の人見知りで、まともに人の目を見ることすらできない少女・遠藤アオ。
学校でも、家でも、どこか息苦しさを抱えていた彼女には、ひとつだけ自信を持てない才能があった。
それは、妹から「声だけは一級品」と言われるほどの声。
憧れのVtuberのように、画面の向こうでなら自分も誰かに届くかもしれない。
そう信じて大手Vtuber事務所のオーディションに挑んだアオだったが、結果は当然のように惨敗。
緊張で言葉は詰まり、目は泳ぎ、自己PRは崩壊。
夢への扉は、開くどころか目の前で静かに閉じた――はずだった。
失意の帰り道、アオは人気Vtuberグループ・VSPに所属する清白メイカから声をかけられる。
「あなた、表に出るより裏方の方がいいかも」
そうしてアオが拾われたのは、憧れていたステージの裏側。
癖の強いタレント、距離感のおかしい先輩スタッフ、なぜか自分を構いたがる女性たちに囲まれながら、アオはVSPの運営スタッフとして働き始めることになる。
配信素材の確認、告知文の言い回し、権利処理、タレントの個人情報管理。
華やかな画面の裏側で、アオは今日も小さな違和感に震えながら向き合っていく。
これは、Vtuberになれなかった少女が、裏方として誰かの輝きを支えながら、少しずつ自分自身も変わっていく物語。
極度のコミュ障少女が、今日も社会の片隅でぷるぷる震えながら頑張る、Vtuber事務所お仕事青春コメディ。
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