小学四年生の秋、友達が行方不明になった。
当時、俺は彼を最後に見た同級生だった。彼が教師とともに学校の裏山へ向かう姿を警察に証言したが、その言葉はやがて虚言として扱われ、俺は悪戯をした子供という烙印を押された。
俺たち家族は、逃げるように隣の市へ引っ越した。
それから二十五年。
法事で故郷へ戻った俺は、親戚たちからの結婚話を避けるように車を走らせ、懐かしさに誘われるまま、廃校となった母校へ向かう。
あの日と同じ場所に立った時、俺は初めて、自分の記憶と向き合うことになる。
二十五年前、俺が見たものは本当に見間違いだったのか。
いや、違う。
俺は確かに見ていた。
同級生のヒカルが、一人の教師とともに、学校の裏山へ歩いていく姿を。
俺は、二十五年前の事件を調べ始める。
ヒカルは、なぜ消えたのか。
そして、なぜ俺の証言は、嘘にされなければならなかったのか。
残酷な描写あり, JR西じゆうに大賞1, シリアス, 男主人公, 現代, サスペンス, フィクション
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